正臣のガレーヂ日記

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小泉総理、靖国神社を参拝

今日午前、小泉純一郎総理大臣は東京・九段北の靖国神社を参拝した。…平成13年の就任以来、毎年靖国神社を参拝している小泉総理はこれまで中国や韓国に配慮し終戦記念日を避けて参拝してきたが、退任を来月に控えた6年目にして「8月15日に靖国神社を参拝する」という公約を達成したといえる。

現職の総理大臣が終戦記念日靖国神社を参拝したのは昭和60年の中曽根康弘氏以来21年ぶり。…しかし、その一方で「過去の侵略戦争を肯定する行為」と参拝を批判する中国や韓国の参拝に対する反発は避けられないだけに、今後の自民党総裁選にも影響が出ることも考えられる。

今日の小泉総理の靖国神社参拝について中国外務省は「中・日関係の政治的基盤を著しく破壊するもので、今回の参拝に強く抗議する」とコメントを発表した。また、同省のホームページ上でも「小泉総理は歴史認識問題で中国の国民感情を逆なでし、国際社会のみならず日本国民の信頼をも失った」とも述べた。また、韓国政府も外交通商省を通し中国と同様に「今回の参拝に対し、深い失望と憤りを覚えた」とコメントした。しかしその一方で日本と密接な同盟関係にあるアメリカの反応が気になるところだ。…というのも今年はアメリカにとって真珠湾攻撃から65年目を迎えるだけに、どのようなコメントが出ることか。

また、国内でも今日の参拝を巡って賛否が分かれ、日本遺族会会長の古賀誠元自民党幹事長は参拝を理解したうえで分祀が望ましいとの考えを示し、民主党鳩山由紀夫幹事長は「無責任極まりない行動」、社民党福島瑞穂党首は「憲法を蹂躙している」、共産党志位和夫委員長も「最悪の居直りで、参拝問題をさらに深刻化させた」と参拝を批判するコメントを述べた。

小泉総理は参拝した理由について「特定の人に対し参拝したのではなく、つらく苦しい体験をしなければいけなかった人たちに哀悼の念を示したい」とコメントし、「15日を避けても、中・韓からの批判や反発は変わらない」と今日の参拝は適切なものだったという考えを示した。

…日本には「向こう3軒両隣」という言葉があるように、昔から近隣とのコミュニケーションを重視してきた国民性を持っている。それは外交関係にも同じことが言えるのではないかと思うけど、小泉総理のこれまで5年間の外交姿勢は明らかに「アジア軽視・アメリカ偏重」といえるものだった。…だとすると次期総理大臣候補として有力な安倍晋三官房長官も靖国神社参拝に意欲的なだけに、政府首脳の更なる右傾化にも繋がらないかという声が上がってもおかしくない。