アメリカ合衆国の大統領選挙で民主党選出のバラク・オバマ上院議員が、共和党選出のジョン・マケイン上院議員を大差で破り当選を果たし、オバマ氏は歴代初の黒人系*1大統領として第44代大統領に就任することが確実となった。民主党選出の大統領はビル・クリントン氏以来8年ぶりで、歴代5番目の若さという。
オバマ氏は地元のイリノイ州・シカゴで12万人以上に上る支持者を前に演説を行い、「今日この日、アメリカに変化が訪れた」と宣言した上で、経済危機やテロリズムとの戦争などアメリカが直面する様々な課題に真摯に取り組む姿勢を見せた。
今回のオバマ次期大統領の誕生は、「テロとの戦い」の名の下で臨んだイラク戦争の泥沼化や最近ではサブプライムローンを発端とする経済の世界的な混乱など、8年間続いたジョージ・ブッシュ大統領政権による「混迷の時代」からの脱却に向けて、大きな動きを見せるのではないかという、世界中からの期待が込められているといっても過言ではない。
オバマ氏の当選を受け、日本の麻生太郎総理大臣は「日米同盟を一層強化し、国際社会全体における課題の解決に向け、力を尽くしたい」とコメントした。また、各国メディアもオバマ氏の当選に祝意を表し、ブッシュ政権の終焉を歓迎する論調も目立った。…それだけに、オバマ次期大統領のリーディングシップが如何に発揮されるのか、新たなるアメリカの夜明けに注目が集まる。
*1:父親がケニアの出身
