正臣のガレーヂ日記

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GM、連邦破産法を申請

米政府は5月31日夜(日本時間6月1日午前)、米ゼネラル・モーターズ(GM)が1日に、米連邦破産法11章*1の適用を申請すると発表した。

 今年3月末時点のGMの負債額は1728億ドル(約16兆4100億円)で、製造業としては世界最大の経営破綻(はたん)となる。米政府はGMに最大301億ドルを追加融資し、破産手続きを経て設立する「新GM」の約60%の株式を保有、事実上国有化して再建を全面支援する。米メディアによると、GMの破産法申請は1日午前8時(日本時間午後9時)の見込みだ。

 オバマ大統領とGMのフレデリック・ヘンダーソン最高経営責任者(CEO)は1日昼に相次いで記者会見し、再建計画の詳細を発表する。

 フォード、クライスラーとともに「ビッグ3」の一翼を担う米国最大手の自動車メーカーであるGMの破綻は、世界同時不況で落ち込んだ米経済の深刻さを象徴している。公的資金をつぎ込んだ国有化策が失敗すれば、巨額の国民負担をもたらす。早期再建の成否は、オバマ政権の経済政策への評価に直結しそうだ。

 米政府が発表した再建計画は、〈1〉GMは11工場を閉鎖、3工場を休止〈2〉カナダ政府とオンタリオ州も計95億ドルの資金支援を行い、約12%の新GM株を保有〈3〉新GM株は、全米自動車労働組合(UAW)が医療保険基金への拠出額減額に応じる見返りに最大20%を、無担保社債の債権者は債権の9割放棄の見返りに最大25%を、それぞれ保有−−などとなっている。

 米政府は、最後まで交渉が難航した無担保債権者から、GMが5月末までに少なくとも金額ベースで54%の同意を取り付けたことを明らかにし、破産法手続きを60〜90日間程度で終えることを想定している。

 破産法手続き終了後、GMは「シボレー」「キャデラック」など優良ブランドを保有する「新GM」と、ポンティアック、サターンなど不採算ブランドを残す「旧GM」に分割する。

 新GMの株式は当初、米政府約60%のほか、UAWが17.5%、社債を保有する無担保債権者が10%を保有し、設立後6〜18か月後の再上場を目指す。旧GMは資産の売却・清算を進める。

 新GMの取締役は、カナダ政府とUAWが選ぶほかは、すべて米政府が指名する見通しだ。

 ただ、米政府高官は31日の電話会見で「米政府は必要以上に長期間、GM株を持ち続けるつもりはない」と述べ、米政府は日常の業務には介入せず、国有化は再建までの一時的な措置であることを強調した。

 GMは、現在の8ブランドを4ブランドに縮小、米国内の生産拠点を昨年末の47か所から12年までに31か所に、販売店網も現在の約6000店から10年までに3600店にそれぞれ大幅に削減する。6万1000人の工場従業員は10年末までに4万人に減らす計画とみられる。

…「アメリカの自動車産業の象徴」といえるGMの連邦破産法申請が、いかなるカタチで影響が及ぶかは未知数とはいえ、同社に部品などを供給する国内外のメーカーへの影響も少なくなさそう。それだけにGMの再建には、世界の産業界の注目が大きく集まっているといっても過言ではない。

*1:日本の民事再生法に相当