スズキの鈴木修会長兼社長が、軽自動車税の増税案などについて「軽は庶民の味方であるべき」という発言が「軽は貧乏人の車だ」と報じられたことが、ネット上などで大きな波紋を呼んでいる。
…これは僕なりの見解ではあるけど、今回の鈴木会長の発言には、近年の軽自動車の高級化が背景にあるのではないかと思えてならない。
近年発売されている軽自動車の中には、普通車からのダウンサイジング需要を見据えて、充実した装備を持った車種も多く見られるけど、諸費用込の価格が200万円を超えるような車種まであるほどだ。
本来軽自動車は「より多くの人に手が届く低価格な日常の足」という位置づけにあったことを考えると、税金以外は普通車と遜色ない価格にまでの高級化は軽自動車の本来の趣旨に反するのではないかというのか、今回の鈴木会長の発言の真意ではないだろうかと思っている。
また、これも僕なりの個人的な考えではあるけど、軽自動車本来の在り方に忠実なベーシックモデルがあっても良いのではないか。
各社の現行モデルでいうところのアルトやミライースを基準に…、
・全長・全幅は現行規格の範囲内としながら、車高はタワー式立体駐車場に入る1.55m以内、車重は800kg以内とする。
・装備をエアコン・パワーステアリングなど必要最小限に抑え、ABS・エアバッグなどの安全装備は全車標準装備とする。
・搭載されるエンジンは、最高出力50馬力前後のNA。
・タイヤは145/80R12~155/65R13を推奨。
・価格は標準グレード*1で70万円前後、サイドエアバッグなどを装備した上級グレードでも120万円以内。
…といった具合の車種が個人的に望ましいと思う。
*1:主に営業車向け