正臣のガレーヂ日記

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スズキ、完成車の出荷前検査でも不正が判明

スズキは12日、新車の出荷前に行う完成車検査の過程で判明していた測定データの書き換えなど不正事案についての調査報告書を発表した。

 

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それによると、国の指摘で昨秋に発覚した自動車の排ガスや燃費の測定データの書き換えや試験環境が正しくなかった事例に加え、ブレーキなど安全性能にかかわる検査での不正や、無資格の検査員が単独で最終検査をしていたことが新たに判明。初回の車検を受けていない対象車について、今後リコール(回収・無償修理)を国交省に届け出る方針。対象は約200万台で、費用は800億円程度にのぼる見通しだ。

 

午後5時から鈴木俊宏社長が東京都内で記者会見を開いて説明した。出荷前のすべての自動車を検査する「全数検査」の工程のうち、ブレーキやハンドル、速度計などでも不正が見つかった。弁護士の聞き取り調査によると、いずれも静岡県内にある国内の3工場で1981年6月から2019年1月にかけて不正があったという。社内規則で不合格とすべき車を合格にしていた例もあった。

 

無資格の検査員が、完成した車の安全を確認する最終検査にあたっていたことも判明。適正に検査したことを証明する検査印は班長などの印章を使わせていたという。

 

…昨夏に判明した排気ガス・燃費検査の不正が、ブレーキなどの安全性能にかかわるデータの書き換えや無資格検査にまで発展する異例の事態に発展し、これまでネガティブなイメージの少なかったスズキにとって、今回の一連の不正問題はブランドイメージの悪化や首脳陣の経営責任も問われる事態も避けられない。

 

自動車メーカーにおける検査不正を巡っては2017年秋以降、日産とスバルで相次いで判明。無資格検査や排気ガス・燃費データの書き換え、安全性能の検査不正など多岐にわたるけど、今回のスズキでのケースは日産やスバルでのケースより悪質性が高いのではともみられる。

 

…「鈴菌」と呼ばれるほどの熱心なマニアを生む独創的な車造りのみならず、コストパフォーマンスの高さに定評のあるスズキではあるけど、今回判明した一連の不正問題は少しでもコストを抑えようという企業風土が悪しき方向に大きく向いてしまった格好といえるだろう。しかし多くのユーザーが安心して運転できるよう、品質の面においてはもう少しコストを掛けても良かったのではないかと思えてならない。