今回のニューモデル紹介日記は、トヨタの主力小型セダン・新型カローラを紹介したい。
昨年6月に発売されたハッチバック「カローラスポーツ」に続き、シリーズの主力となるセダンとステーションワゴン(ツーリング)が新型にモデルチェンジされた。今度の新型はTNGAなどグローバルなプラットフォームや設計を受け継ぐものの、サイズやデザインの随所に国内専用の設計が採り入れられている。
新型の特徴は低重心とロバスト(堅牢性)を意識したスタイリング。新開発のダンパーやサスペンションチューニングと新設計のボディフレームが生み出す走りの性能。トヨタセーフティーセンスを全車種標準搭載とした安心・安全機能の充実。そして、カローラスポーツで対応したT-Connectの新しいコネクテッド機能の4つ。
日本専用として、さらにこだわった点は、国内道路事情、駐車場事情にあわせたボディサイズだ。セダンで全長が4495mm。全幅が1745mm。グローバルモデルのカローラより全長で135mm短く、全幅で35mmほどコンパクトになっている。セダン、ツーリングともに国内従来モデルより若干大きくなっているが、Uターンなど取り回しが損なわれないよう最小回転半径も5ナンバー枠内だった従来型と同等の5mに抑えられている*1。
そのため、外装部品でフロントのボンネットフード、フロントウィンドウ、リアウインド以外、フェンダー、ドア、バンパー、ルーフなどは国内モデル専用のデザインになっている。ドアの取り付けやミラーの角度なども、狭い駐車場や駐車スペースでの壁や隣のクルマとの干渉を抑える工夫が施されている。
搭載されるパワートレーンもガソリン、ハイブリッドともに1.8リットル・エンジンと1.2リットルターボが用意され、1.2リットルターボ車には6速マニュアルミッション車も設定されている。
…日本を代表する国民車であり、トヨタを代表するロングセラーカーでもあるカローラは、12か国・15か所の生産拠点を持ち、150以上の国で販売され、年間販売台数150万台、累計世界販売台数4750万台を誇るグローバルカーとしての顔も持っている。
そんな中で国内向け仕様は、日本の道路・駐車場事情などに合わせて5ナンバー枠内の車体サイズを通してきただけに、グローバルモデルより一回り小型化されているとはいえ、派生車種以外で初めて3ナンバー化された新型がどこまで受け入れられるかは現段階では未知数と言えるだろう。
…また、近年はカローラのユーザー層の高齢化が進む中、今度の新型では30代~40代をターゲットに、運転のしやすさ、取り回し、シートアレンジをはじめ、ディスプレイオーディオやコネクテッド機能を取り入れることにより、大幅な若返りを図りたいという意気込みが感じて取れる。
*1:G-Xグレード、15インチタイヤ装着時。16、17インチタイヤでは5.3m