正臣のガレーヂ日記

プライベートな日記から新型車の一言レビュー、時事ネタまで他愛なく書いております。

「あの車、どう?」~第326回~

今回のニューモデル紹介日記は、トヨタの中型ワンボックス・新型ノア/ヴォクシーを紹介したい。

 

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第4世代となる今度の新型は、「より快適に」「より便利に」「より安心な」ミニバンとして誕生した。TNGAプラットフォーム(GA-C)を採用し、優れた「パッケージング」と「使い勝手」の良さを深化させるとともに、最新の先進装備を採用することでミニバンとしての魅力をさらに追求。ノアは「堂々・モダン・上質」と「王道・アグレッシブ」の2つのキーワードに、ヴォクシーは「先鋭・独創」をキーワードとして、特長をより際立たせた個性的な3つの世界観でデザインした。さらに、ウェルキャブ(福祉車両)では、車いす仕様車の大幅な商品強化に加え、型式指定自動車の設定を拡大するなど、ラインアップも充実させた。

 

ボディ骨格の最適化によって、左右のCピラー間距離は1295mm(従来型比+75mm)に拡大。室内高1405mmと相まって、開放感ある室内空間を創出した。また、大容量104リットルのスーパーラゲージボックス、スーツケースなどの収納に便利な床下収納スペースを確保した。

 

7人乗り仕様車のセカンドシートには、キャプテンシートを採用する。クラス初となるオットマン機構とシートヒーターに加え、折りたたみ式大型サイドテーブルなどを装備。ストレート超ロングスライド(スライド量745mm)を実現し、快適性や利便性の良さも追求した。8人乗り仕様車のセカンドシートには3人掛けベンチシートタイプの6:4分割チップアップシートを採用。7人乗り仕様車同様、超ロングスライド(スライド量705mm)を実現している。

 

パワースライドドア装着車には「ユニバーサルステップ」(助手席側)を設定する。ドア開閉と合わせてドア下部からステップを展開・格納。ステップ高を200mmとすることで、子どもから高齢者まで優しい乗降性を提供する。また、ロングアシストグリップを左右のBピラーに標準装備。握りやすい高さとするとともに、グリップの太さも、大人を想定したアッパー部、小さな子どもが使用するロア部に分けて最適化し、掴みやすさにも配慮した。バックドアには、任意の角度で保持できる「フリーストップバックドア」を世界初採用。車両後方にスペースがない場合でもバックドアからの荷物の出し入れが容易となった。

 

新型ノア/ヴォクシーは機能向上した最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を搭載。プリクラッシュセーフティ(衝突被害軽減ブレーキ)は、交差点右折時に隣接する2レーンから直進する対向車両、右左折時に前方から横断してくる歩行者と自転車運転者に加え、トヨタ初となる交差点で交差する車両、自動二輪車も検知する。低速時加速抑制機能もパーキングサポートブレーキ(静止物)とあわせ低速域での検知対象を拡大。万が一、ドライバーのステアリング操作がなくても、システムが衝突の危険性が高いと判断した際にプリクラッシュブレーキと操舵制御を行うアクティブ操舵機能も設定した。

 

また、危険を検知し安全運転を支援するプロアクティブドライビングアシストをトヨタ初搭載する。「歩行者の横断」「飛び出し」など、運転の状況に応じたリスクの先読みを行うことで、歩行者や自転車、駐車車両に近づきすぎないようにステアリング・ブレーキ操作をサポート。先行車や前方のカーブに対して減速操作をサポートし、頻繁な踏みかえ操作を軽減する。

 

さらに高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の新機能「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」、「アドバンストパーク(リモート機能付)」を設定する。トヨタ初搭載となるアドバンストドライブは、自動車専用道路での運転にて、渋滞時(0~約40km/h)レーダークルーズコントロールおよびレーントレーシングアシストの作動中に、ドライバーが前を向いているなど一定の条件を満たすとシステムが作動。認知、判断、操作を支援することで、渋滞時におけるドライバーの疲労を軽減する。アドバンストパークは並列駐車時の支援を拡大。従来のバック駐車に加え前向き駐車に対応し、前向き/バック出庫が可能となった。またハイブリッド仕様車にはリモート機能をトヨタ初採用。ドライバーがスマートキー携帯時に、車外から専用アプリをインストールしたスマートフォンを操作することで、駐車および出庫が可能となる。

 

エクステリアは歴代モデルで追求してきた、室内空間の最大化と力強いハコ(箱)らしさを継承深化。「堂々・躍動的な力強いハコ」スタイルを追求し、ユーザーに安心と所有する喜びを提供する。

 

ノアはシンプルながらも細部まで造り込み、上質かつロングラスティングなスタイルを追求。フロントは一括りの明解なアイコンと、外板色であしらった面勝ちのグリルや切れのあるランプグラフィックで、堂々かつモダンなスタイルとした。エアロモデルとなる「S-Z」「S-G」は、面勝ちのメッキグリルによって華やかかつ強い押し出し感を演出したフロントとワイド&ロースタンスのリヤとで、王道のエアロスタイルらしいアグレッシブさを表現している。

 

ヴォクシーは、先鋭かつ独創的なスタイルを追求した。フロントは、ラウンディッシュな薄型アッパー部と分厚くスクエアなロア部の組み合わせによってコントラストの強い立体構成と個性的なグラフィックを実現。さらに、怪しく光る特徴的なフロント/リアランプによって夜でもその存在感を強調する。

 

ボディカラーは新規開発色として上質なブラックのグリットルブラックガラスフレーク、ダークで重厚感あるマッシブグレーを設定。ノアは全5色(S-Z、S-Gは全6色)、ヴォクシーは全6色を展開する。

 

インテリアは、ブラックアウトしたスリムなフロントピラーや水平基調で低くワイドに構えたインストルメントパネル、ドアトリムに加え、アシストグリップやエアコン吹き出し口などを機能的に配列したルーフ周りが、スッキリとした開放的空間を実現している。インストルメントパネルは機能美と1クラス上の上質感を追求。金属調フレームにソフト素材を巻き付けた姿をイメージした独創的なスタイルとした。

 

新型ノア/ヴォクシーは、GA-Cプラットフォームを採用。軽量でありながらバランスの取れた高剛性ボディが、車高の高さを感じさせない上質な乗り心地と優れた操縦安定性を実現する。造りこんだ高剛性ボディに対して前後のサスペンションジオメトリーを最適化。フロントにマクファーソンストラット式を、リヤにはトーションビーム式を採用し、サスペンションのしなやかな動きと接地感あるフラットな走りを追求した。

 

パワートレインは、シリーズパラレルハイブリッドと2.0リットル直4DOHCダイナミックフォースエンジン(M20A-FKS)の2種類を用意する。

 

1.8リットル直列4気筒DOHCエンジン(2ZR-FXE)を採用した新世代ハイブリッドシステムは、全ての電動モジュールを刷新した。モーター・バッテリーの高出力化とシステムの高効率化により、ミニバンでも心地よい加速と優れた燃費性能を高次元で両立。クラストップレベルの低燃費23.4km/リットル(WLTCモード)を達成する。また、最新のハイブリッド技術を継承した新型E-Fourを採用。モーター出力向上により4WD作動領域や後輪へのトルク配分を拡大。コーナリング中の前後輪トルク配分を最適に制御し、操縦安定性を高めたほか、後輪のトルクを上げたことで、降雪時や雨天時における登坂発進時の安心感も向上させた。

 

2.0リットルダイナミックフォースエンジンは、ダイレクトシフト-CVTを組み合わせることで、力強くダイレクトな走りと優れた燃費性能を両立。ガソリン車としてもクラストップレベルの低燃費15.1km/リットル(WLTCモード)を達成する。ダイレクトシフト-CVTには、マニュアル感覚のシフトチェンジが楽しめる10速シーケンシャルシフトマチックを設定。4WD車には、発進時やタイヤスリップしやすい路面の走行時に、車両の状態に合わせて最適なトルクを後輪に配分するダイナミックトルクコントロール4WDを採用した。

 

高精細HDワイドディスプレイを搭載したディスプレイオーディオは、「コネクティッドナビ」にトヨタ初対応。車両に搭載された地図情報ではなく、センターから通信で取得した新しい地図・施設・渋滞情報で目的地検索・ルート設定が可能となった。また音声認識サービス「エージェント」が目的地設定も実現。初度登録日から5年間は無料でサービスを提供する。

 

さらにクルマがWi-Fiスポットとなる「車内Wi-Fi」をトヨタ初採用。全車標準装備のDCM(車載専用通信機)を通じ、データ通信容量無制限でスマートフォンやゲーム機などインターネットに接続できる。

 

…第4世代へと進化した新型ノア/ヴォクシー。乗り降りしやすいスライドドア、広く快適な室内空間など、ミニバンならではのうれしさを徹底して追求したコンパクトキャブワゴンとして開発。日本の家族に愛され育まれたクルマとして、今でもファミリーを中心とした多くのユーザーに支持されていて、このクラスのワンボックスカーは直接競合するセレナやステップワゴンをはじめ、各メーカーの国内市場における主力量販車種の一翼を担っているだけあって、ノア/ヴォクシーもコンスタントに販売台数を稼いでいる。

 

前身となるタウンエース以来、これまで5ナンバーサイズを通してきたノア/ヴォクシーも、今度の新型では当初から3ナンバーサイズを前提として設計されたことから、フロントマスクやボディーサイド、リヤビューなどデザイン面での自由度が高くなり、特にヴォクシーではより思い切った造形が取り入れられている。

 

また、直接競合するステップワゴンの次期モデルが先週発表されたこともあって、これまでのような所帯じみた雰囲気から脱却し、乗っているユーザーの生活が輝くような方向に持っていこうという新型ノア/ヴォクシーの新たな挑戦は、どのような結果をもたらすのだろう。