先日SNSをチェックしていて、ちょっと興味深い呟きを発見した。
その呟きは1989年に掲載されたR32型スカイラインの新聞広告の写真がアップされていて、その新聞広告には「昔のスカイラインは良かった、とはもう言わせない」と大々的に書かれ、R32型スカイラインに対する当時の日産の自信の高さを垣間見ることが出来るものだった。
その記事に僕はその呟きを引用するカタチで「これから先「昔の…は良かった、とはもう言わせない」と豪語できる車がどれだけ出てくるのかな…。」と呟きを書き込んだ。…その後フォロワーさんからの返信もあって、僕なりの見解を書き込んだけど、ふと思い立ち、改めてその見解をまとめてみた。
確かにR32型スカイラインはこれまでのスカイライン像を大きく変える程のインパクトを持った車で、その中でもGT-Rはモータースポーツにおいても華々しい活躍を見せたことから、それだけ優れた車だったことは紛れなき事実ではあるし、もちろんその実績は大いに認めている。…とはいっても近年のR32~R34型…特にGT-Rの過度な神格化には首を傾げてしまうことも正直あったりするし、ベースとなった標準車の基本設計の高さがあってこそ「更なる走行性能」という大きな+αを得ることが出来たといっても決して過言ではない。
しかしより更なる高みを求めるとなると、既存の車種がベースでは生産コストなどを含めた様々な面で限界があるし、その分快適性や実用性か走行性能のどちらかに妥協が生じざるを得なくだけに、「頂点」という更なる高みを目指すべくスカイラインから独立したGT-Rの方向性は決して間違ってはいなかったといえるのではないかと思う。
また、スカイラインについても、V35型からの高級セダンへの大きな方向性の転換は、歴代のスカGが本来持つ長距離を快適に走るグランドツアラーという位置付けに「世界にも通用するプレミアム性」という+αを加えたのであれば、当初はスカイラインとして発売する予定ではなかった「XVL*1」が新たなスカイライン像を見出そうとその名を引き継いだことも、決して悪い事ではなかった。
…スカイラインのみならずクラウンやランドクルーザーにしても、長い歴史や伝統を持つが故に歴代モデルの中でも特定のモデルやグレードを過度に有難がる余り、「昔の…は良かった、今度の…は乗る気にもならない」と、現行モデルや将来モデルチェンジされるであろう次期モデルを疎外視するような見解が過ぎるのも考え物だし、長年培ってきた伝統と新たなイノベーションを相容れることにより長年愛着を持つオールドファンをも唸らせるような、先述の「「昔の…は良かった、とはもう言わせない」と豪語できる車」に期待しても決して損はないと思うのは僕だけではないはず…。