正臣のガレーヂ日記

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「あの車、どう?」~第331回~

今回のニューモデル紹介日記は、レクサスの高級クロスオーバーSUV・新型RXを紹介したい。

 

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2015年以来7年ぶりのモデルチェンジを受けた今度の新型は、フロントマスクを「スピンドルボディ」とし新たな表情を採用。特に「レクサスの走り」の進化にこだわり、新ハイブリッドシステムを開発し搭載している。

 

第5世代となる新型RXでは、レクサスの原点である上質な乗心地と高い静粛性を大切にしながら、レクサス独自の乗り味「LEXUS Driving Signature」をさらに進化させた。最新の電動化技術とハイブリッドシステムを組み合わせた『RX500h』をはじめ、プラグインハイブリッドモデル『RX450h+』、ハイブリッドモデル『RX350h』、純ガソリンモデル『RX350』をラインアップ。RX500hには従来のFスポーツパッケージの仕様に加えて、パワートレーンまで強化したパフォーマンスモデルとして「Fスポーツ パフォーマンス」を設定した。

 

RX500hとFスポーツ パフォーマンスには電動化技術を活用した四輪駆動力システム「ダイレクト4」を採用。新開発のハイブリッドシステムと組み合わせることにより、レスポンスのいい伸びやかな加速を実現している。エクステリアデザインでは、新たな走りを予感させる、踏ん張り感のあるスタイルを表現。レクサスの独自性を追求した「スピンドルボディ」という塊感のあるボディと、冷却機能を両立するフロントグリルが一体となった造形とした。

 

新型RXでは、「GA-K」改良プラットフォームを採用した。ボディサイズは全長4890mm×全幅1920mm×全高1695mm、ホイールベースは2850mm。全長は従来型と同様ながら、ホイールベースを60mm延長し、トレッドを前15mm、後45mmずつ拡幅することで、ヨー慣性モーメントを低減させるパッケージとした。また、軽量化と低床化により、重心高を従来型から15mm下げている。

 

足回りではフロントにマクファーソンストラット式サスペンションを、リヤには新規開発のマルチリンク式サスペンションを採用し、路面への駆動力の確実な伝達とスムーズな車両姿勢変化の両立。また、ショックアブソーバー配置とサスペンションメンバーのマウントブッシュ特性の最適化により、発進、加速時の車両姿勢変化を抑えるとともに、走行時の車両の振動を抑制している。

 

マルチリンク式サスペンションの採用に併せて、GA-Kプラットフォームのリヤ部分を新たに開発するとともにねじり剛性の高いリヤボディの骨格配置も採用。車両加減速、操舵旋回時のサスペンションからの入力をしっかりと支える。また、リヤサスペンションおよびリヤサスペンションメンバーの取り付け部は、高い着力点剛性を実現。ステアリングサポートの材質には高剛性のアルミダイキャストを採用し、よりリニアなステアリング応答性を確保した。プラットフォームの主要骨格部材の最適な材料置換に加え、フロントフェンダーのアルミ化や、Bピラーには、世界初となる安全性と軽量化を両立した2GPa(ギガパスカル)級のホットスタンプ材を採用するなど、車両重量を従来型比で90kgの軽量化を達成した。

 

エアロダイナミクスでは、フロントまわりの風流れの適正化により、Cd値低減だけでなく優れたブレーキの冷却性も確保。床下では、エンジンアンダーカバーにディンプル形状を設け、微小渦を床下に発生させることで、接地感を高めるとともに、高速域の走行安定性を高めている。また、高遮音タイプのフロントドアガラスの採用や、高いボディ剛性による振動抑制などにより、高い静粛性を実現している。

 

レクサス初となる新ハイブリッドシステムではフロントに高トルクな2.4リットルターボエンジン、モーター、6速ATを採用し、リヤには高出力モーター「eAxle」を搭載。バッテリーには、トヨタ『アクア』で初採用された高出力な「バイポーラ型ニッケル水素電池」を採用した。効率的かつレスポンスのいい動力性能をもたらすために、エンジンとモーターの間にクラッチを配置することに加えて、6速ATはトルクコンバーターの代わりにクラッチを採用し、モーターとトランスミッションの間に配置。状況に応じて、エンジンとモーターの使い分けや統合ができる機構を採用した。

 

新ハイブリッドシステムでは、アクセル踏み込み時、エンジン過給遅れ分を前後モーターがアシストすることで、アクセル操作に対する駆動力の応答遅れが少なく、加速の立ち上がりが早い、ダイレクト感ある走りを実現。高回転ではトルクフルなターボエンジンとeAxleにより、高速域でも力強くも伸びやかな加速を実現している。また、アクティブノイズコントロール/アクティブサウンドコントロールを採用し、4気筒ターボ特有のノイズを除去しつつ、エンジン×モーターの力強さと伸び感をサウンドで演出する。

 

RX500hおよびRX500h Fスポーツ パフォーマンスは新たなハイブリッドシステムによる四輪駆動力システム「ダイレクト4」を採用。車輪速センサー、加速度センサー、舵角センサーなどの情報を用いて、前後輪の駆動力配分比を100:0~20:80の間で制御し、発進加速性、操縦安定性の向上、低燃費に貢献する。発進時、直進加速時は、車両のピッチングを抑え、ダイレクトな加速感が得られるように、前輪:後輪= 60:40~40:60程度で制御。ステアリングの切り始めにはフロント寄りの駆動力配分(70:30~50:50)、コーナー脱出時はリヤ寄りの駆動力配分(50:50~20:80)とし、トラクション性能の確保や車両のピッチングを抑えながら、スッとクルマが曲がる気持ちがいい旋回フィーリングを実現している。

 

また、前後独立油圧制御により前後回生協調が可能な加圧ユニットを採用し、より自然で扱いやすいブレーキフィーリングを実現した。さらに、加圧ユニットによる前後独立の油圧制御により、ドライバーのブレーキ操作量に応じた前後輪の制動力配分を最適化するブレーキ車両姿勢制御を採用。制動によって前後のタイヤに発生する力を最適に利用することで、減速から旋回にてシームレスに繋がる気持ちよさと高い安心感のある走りに貢献している。

 

新設定のRX500h Fスポーツ パフォーマンスは、従来のFスポーツパッケージの仕様に加えて、パワートレーンまで強化されたパフォーマンスモデルだ。フロントブレーキには、対向6ピストンブレーキキャリパーを採用し、リニアでダイレクト感のあるブレーキフィーリングを実現。後輪転舵角を拡大したダイナミックリアステアリング(DRS)も新たに採用し、車速に応じて後輪を前輪と逆相/同相に最大4度転舵させる。低速時はコーナリング時の旋回性や取り回しの良さを実現。高速域では高い車両安定性を実現した。また、専用開発の21インチタイヤを設定することでハンドリング性能をさらに向上させている。

 

エクステリアデザインは、より低重心に見せるボディ同色のロアパーツ、ウィンドウグラフィックを引き締めるブラックステンレスのウインドゥモール、21インチ専用アルミホイールなどの専用アイテムを設定。Fスポーツからさらに上質で力強い走りのイメージを付与したアイテムを施している。

 

新型RXではRX500hに加えて、カーボンニュートラルへの貢献、多様化する顧客ニーズに応えるために、多彩なパワートレーンをラインアップする。クラストップレベルのEV航続距離と力強い加速性能を実現するプラグインハイブリッドモデル『RX450h+』、低燃費と気持ちの良い走りを実現するハイブリッドモデル『RX350h』、トルクフルでダイナミックな走りを実現した純ガソリンモデル『RX350』を設定。RX450h+はAWD、RX350hとRX350にはAWDまたはFFのドライブトレーンを用意している。

 

RX450h+は高熱効率な2.5リットル直4エンジン、大容量・高出力リチウムイオンバッテリー、フロント・リヤモーターを搭載。リチウムイオンバッテリーは総電力量18.1kWhを備え、クラストップレベルのEV走行可能距離と十分なパワーを両立している。走行モードは「EVモード」「オートEV・HVモード」「HVモード」「セルフチャージモード」の4つから選択可能。HVモードではエンジンとモーターの併用により高い加速性能を実現する。

 

オートEV/HVモードでは「先読みエコドライブ(先読みEV/HVモード切りかえ制御)」を採用。ナビで目的地を設定することで、駆動用電池の残量や、道路の属性・特性に応じて自動的にEV走行とHV走行を切りかえる。4WDシステムには、モーター駆動式AWD「E-Four」を採用。リヤに駆動力が必要なシーンを判断し、前後トルク配分を100:0から20:80の間で緻密に制御する。また、大容量リチウムイオンバッテリーを床下に配置して低重心化も図り、安定した質感のある走りを実現している。

 

RX350hも高熱効率な2.5リットル直4エンジン、高出力なバイポーラ型ニッケル水素電池、フロント・リヤモーターを搭載。専用の制御ロジックにより、クラストップレベルの低燃費とシームレスな気持ちのいい走りを高次元で両立させた。

 

RX350は2.4リットル直4ターボエンジンと高トルク対応型ダイレクトシフト-8ATを採用。TNGAの高速燃焼システムに加え、センター直噴システムやターボと触媒の近接配置等により、世界各地の排気・燃費規制への対応を図った。トランスミッションは、低回転から高トルクを発生できる過給エンジンの特長に合わせたシフト制御技術を採用。エンジンおよびトランスミッションに専用チューニングを施し、ドライバーの意図に忠実で滑らかな加減速、気持ち良い走りを目指した。また、電子制御フルタイムAWDを採用し、リヤディファレンシャルに備えた電子制御カップリング(湿式多板クラッチ)を介して、前後輪の駆動力を最適化。前後駆動力配分を75:25から50:50までシーンに応じて常時可変、高い接地感とリニアなステアリングフィールを両立している。

 

新型RXは、ホイールベース延長、低重心化、前後トレッドの拡幅によるスタンスの良さをベースとしながら、駆動力コントロールやダイレクト4という新たな走りのために、低重心で踏ん張り感あるスタイルを実現した。

 

サイドビューでは、フード先端を上げ、バックウィンドウ後端を下げることで、水平的で低重心な姿勢を表現。また、Aピラーの付け根を後ろに下げることで、フードの伸びやかさを強調するとともにスタンスの良さを表現している。リヤドアからリヤフェンダーにめがけて力強く張り出す面は、eAxleが生み出すトラクションの力強さを表現。そこからサイドシルによどみなくつながる造形は、美しいハイライトのループを生み出している。

 

クォーターピラーは、4代目RXから取り入れたフローティングピラーを踏襲しながら、より立体的に進化させ、リヤまで回り込んだデザインとすることで、スタイリッシュな印象としている。リヤビューでは、横方向にぬけたシンプルな構成とすることで、力強い低重心の構えを実現。リヤコンビネーションランプは、Lシェイプ一文字シグネチャーランプを採用し、レンズをボディサイドまで回り込ませることで、ワイドなシルエットを強調している。

 

レクサスの象徴であるスピンドルは立体の塊で表現し「スピンドルボディ」という新たな表現へと進化させている。ボディ色をレクサスマーク下端まで下げ、グリルのグラデーションによる数理的な美しさとともに塊造形の強さを強調。ボディとグリルの境界を融合させたシームレスな表現とすることで、冷却機能と両立しながら、力強さと低重心を表現し、新しいアイデンティティと独自性の表現に挑戦している。

 

ボディカラーでは、新たな金属質感表現を追求した「ソニックカッパー」を採用。レクサス独自のソニック技術による金属質感表現と豊かな色彩の調和により、力強さや華やかさを演出する。その他、陰影感を強調するソニックイリジウムSUVとしての力強さを表現する有彩色テレーンカーキなど、全11色をラインアップした。

 

コックピットは「Tazuna Concept」に基づきデザイン。人が馬を操る際に使う「手綱」に着想を得て、ステアリングスイッチとヘッドアップディスプレイを高度に連携させ、視線移動や煩雑なスイッチ操作をすることなく、運転に集中しながらナビゲーションやオーディオ、各種機能の制御が可能な空間を実現している。センターディスプレイは大型のタッチディスプレイ(14インチ・9.8インチ)を採用し、多くの機能をディスプレイ内のソフトスイッチに集約。スイッチのサイズや形、レイアウト、表示情報など細部までこだわり、各機能の使用頻度も考慮しながら直感的に操作できる最適な配置と形状を追求している。

 

また、水平的な空間の広がりを感じさせるインストルメントパネルを採用するとともに、メーターフードからドアトリムまでおおらかにつながる造形によって、開放的な空間の広がりと乗員全員が包み込まれる空間を実現。インストルメントパネル周辺に採用したマルチカラーイルミネーションにより、夜間でも広がりと包まれ感を感じる空間を演出している。加えて、パノラマルーフ仕様では、さらなる開放感と前後への抜けの良さを引き立てている。

 

快適な室内空間を提供するために、前席は、Aピラー、ルーフ前端を後方に配置することにより、開放感ある空間とした。後席は、前後カップルディスタンスを従来型に比べて12mm拡大し、フロントシートバックを薄型化することでゆとりある後席空間を実現。低床化に加えて、スカッフ、センターピラーカバーなどの形状工夫により、前後席ともに、乗降性を向上させた。ラゲッジスペースでは、バックドアトリムの薄型化やローディングハイトの30mm低減により、荷室長を50mm拡大。スーツケース(77リットル/63リットル)を各2個計4個、または、9.5インチのゴルフバッグを4個を収納可能とした。

 

空調システムでは、フロント左右と後席の車室内温度を、それぞれ独立して自動的にコントロールするトリプルゾーン独立温度コントロール制御を全車標準装備。前席に輻射熱ヒーター、後席にはシートヒーターに加えて、空調シートをオプションとして用意し、より快適な時間を過ごせるようにした。

 

インテリアカラーは品格のある空間を演出する新色「ダークセピア」をはじめ、合計6色を設定。オーナメントパネルでは、コックピットからのつながり、インストルメントパネルやコンソールの造形を強調する、ブラックカラーを基調とした新規開発の「ブラックヘリンボーンパターンフィルム」や、奥ゆかしさや華やかさを演出する、落ち着いた色調が特徴となる新規開発の「ミディアムブラウンバンブー」などを設定している。

 

新型RXは、BEV(電気自動車)の『RZ』に続いて予防安全技術「レクサスセーフティシステム+」を採用した。運転状況に応じて、適切な操作サポートを行うプロアクティブドライビングアシストや、ドライバーモニターとの連携によるドライバーの運転状況に応じた最適制御など、安心安全なドライブに貢献する。

 

プロアクティブドライビングアシスト[PDA]」は、「歩行者の横断」や「飛び出してくるかもしれない」など、運転の状況に応じたリスクの先読みを行い、先行車や前方のカーブに対して減速操作をサポート。頻繁な踏み替え操作を軽減する。新型RXではこれに加え、信号交差点に対する右左折時の減速支援や、車線内走行時には常時操舵アシストを行うなど、幅広い運転状況に応じた適切な操作サポートを行う。

 

このほか、衝突回避や被害軽減をサポートする「プリクラッシュセーフティ[PCS]」、「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」、車線逸脱を抑制する「レーンディパーチャーアラート[LDA]」、「ドライバー異常時対応システム」などを装備する。

 

高度運転支援技術「レクサスチームメイト」では、「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」を採用。自動車専用道路の渋滞時(0km/h~約40km/h)、一定条件を満たしている場合、ステアリングやブレーキ操作を支援する。「アドバンストパーク(リモート機能付)」は並列駐車時の支援を拡大。バック駐車に加え、前向き駐車に対応し、車内からの操作で前向き/バック出庫が可能となった。また、EV/PHEVモデルには、スマートフォンで駐車・出庫が可能なリモート機能を採用。子どもや高齢者を広い場所で乗り降りさせてあげたい時やトランクから荷物を取り出す際など駐車時での使い勝手を向上している。

 

ドアのアンラッチ機構はスイッチによる電気制御「e-ラッチシステム」に置き換えることで、スムーズなドア操作と滑らかな操作フィーリングを実現。後方からの自転車を含む接近車両を検知し、通知とドア開放をキャンセルする機能を採用した、安心降車アシスト(ドアオープン制御付)[SEA]を採用している。e-ラッチシステム搭載車両は、スマートフォンをデジタルキーとして使用可能。スマートフォンを携帯していれば画面操作なしでドアのロック、アンロック、エンジンスタートができ、所有するデジタルキーに対応した車が複数ある場合でも1台のスマートフォンだけで操作できる。

 

また、OTAアップデートにより、常に最新のソフトウェアに更新可能。購入後もクルマに新たな機能が追加されるとともに性能が向上することで、最新の運転支援技術を備えたより安全・安心なクルマへ進化していく。

 

…1998年の初代モデル*1発売以来、レクサスの中核を担うコアモデルとして2022年4月末時点までに約95の国と地域で累計約350万台を販売し、2005年のクロスオーバーSUV初となるハイブリッド車の設定など、高級クロスオーバーSUVの先駆として25年近い歴史を繋げてきたレクサスRX。第5世代となる今度の新型は、クラストップレベルの優れた走行性能や快適性、安全性能を高いレベルで両立させ、高級クロスオーバーSUVの先駆と呼ぶに見合う充実した内容を備えているといえる。

 

レクサスでは先月発表*2された小型クロスオーバーSUVの「UX」に続く新型車となるけど、レクサスのUVではフラッグシップとなるLXに次ぐポジションとなる新型RXの国内市場…主に国産の同クラスにおいては同じトヨタランドクルーザープラドやマツダCX-8、BEV(電気自動車)の日産・アリアと競合するカタチとなるだろう。

 

日本での発売は今秋頃を予定していて、2列シート車のみの設定となるという。

*1:初代・2代目の国内向け仕様は「トヨタ・ハリアー

*2:日本での発売は今夏頃を予定