正臣のガレーヂ日記

プライベートな日記から新型車の一言レビュー、時事ネタまで他愛なく書いております。

「あの車、どう?」~第338回~

今回のニューモデル紹介は、ホンダの新型クロスオーバーSUV・ZR-Vを紹介したい。

 

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ヴェゼルCR-Vの中間に位置する「第3のSUV」となるZR-Vは、「異彩開放」を開発コンセプトに、ルマを自在に操ることで自信と余裕を持ち、自分らしさを解放して新たな行動を起こしてほしいという想いを込めた。

 

ボディサイズは全長4570×全幅1840×全高1620mm,ホイールベースは2655mm。ハイブリッドモデル「e:HEV X」「e:HEV Z」、ガソリンモデル「X」「Z」の4グレード、それぞれFFと4WDをラインアップする。

 

パッケージデザインで目指したのは「セダンライクなSUV」。SUVの魅力である「高いアイポイント」、「余裕あるロードクリアランス」、「大径タイヤ」を取り入れながら、伸びやかさと力強さを兼ね備えた台形骨格を創出するとともに、上半身をゆったりとシートバックに預け、前方に伸ばした足でペダルをスムーズに踏み込める、セダンライクな運転姿勢を両立させた。後席は適度な高さのヒップポイントとセダンライクな乗車姿勢とすることで頭上空間に余裕を生み出し、開放感と快適さを実現している。

 

フラットで左右対称な荷室は美しさと使いやすさを両立。後席使用状態で9.5型のゴルフバッグが3個収納できる容量を確保した上、床下には小物やパーセルカバーの収納に便利なアンダーボックスを設けた。ドアポケットと荷室サイドには波形のジオメトリカルパターンを国内ホンダ車として初採用。キャビンと荷室の統一感や左右対象のイメージを高め、乗り降りや荷物の出し入れによる傷を目立ちにくくする。また、パワーテールゲートを全タイプ標準装備としている。

 

多彩な収納スペースは美しさと使い勝手を両立。左右対称かつ自然に手が届く位置にレイアウトすることで、乗員それぞれの動線が交わらない、パーソナルな使い勝手を実現している。

 

エクステリアデザインは楕円体をモチーフに、フロントからリアまで流れるようなプロポーションを創出。キャビンまわりの豊かなボリュームと表面の張りによって、内側から力がにじみでるような強さを表現した。

フロントフェイスは、周囲の形状と連続性を持たせたバーチカル(垂直)グリルと、横長でシャープなヘッドライトにより、上質さと凛々しさを表現している。ヘッドライトは、上下に薄いインラインタイプの9灯フルLEDタイプ。ハイビームユニットをセンターに配置することで、非点灯時にも精悍さを感じさせる。

サイドウインドウは後方へ向かって絞り込むグラフィックとし、ボディパネルと連続感のある面質で構成。エッジを感じさせないなめらかな表現によって、一体感のある艶やかな見え方を実現した。

 

リアはボディの下まわりにボリュームを持たせつつ、上に向かってなめらかに絞り込むことでワイドトレッドを強調。リアコンビネーションランプは、内側から外側に向かって徐々に厚みを増す形状とし、ボディサイドと調和させながらワイド感を強めた。

 

ボディカラーは新色のプレミアムクリスタルガーネットメタリックとノルディックフォレストパールを含む全7色を設定する。

 

コックピットは水平、垂直、左右対称が感じられる骨格を基本に、機能から自ずと浮かび上がる美しさを追求。インストルメントパネルは水平基調とした上で不要なラインや凹凸を極力排除し、シンプルでありながら上質な造形とした。さらに、インストルメントパネル、ドアライニング、ハイデッキセンターコンソールなど、前席乗員を囲むようにプライムスムースのソフトパッドを施し、やわらかな触感と包み込まれる安心感を提供。自信と余裕が感じられるドライビング空間を実現した。

 

また、より自由で快適なドライブを提供するために、運転のしやすさに寄与する視界を徹底追求した。視線移動時の「流れを乱さない」、「流れを切らない」、「挙動変化をつかみやすくする」という3つをポイントに、各部の造形や配置を吟味。自車の向きや車両感覚が把握しやすい基調線をクルマの内外に用いるなど、運転のしやすさにつながる工夫を随所に施している。

 

運転席と助手席の間にはハイデッキセンターコンソールを配置。センターコンソールを高い位置に設定することで、運転席、助手席、それぞれの乗員に適度なパーソナル感を提供している。

 

また、ZR-Vの室内環境に合わせBOSE社と共同開発した12スピーカー搭載のプレミアムサウンドシステムを搭載。臨場感あふれるサラウンド体験や、走行状況の変化に影響されにくい快適なリスニング体験により、まるでコンサート会場にいるような臨場感を全席で味わえる。

 

ハイブリッドモデルには『シビック e:HEV』で新開発した2.0リットル直噴エンジン(最高出力141ps/最大トルク182Nm)と2モーター内蔵電気式CVT(最高出力184ps/最大トルク315Nm)の「スポーツe:HEV」をSUVに初搭載。ハードと制御ソフトの両面で進化させることによって、従来のeHEVに対して燃費、排出ガスクリーン性能、静粛性を向上させるとともに、V6 3.0リットルエンジンに匹敵するモーターならではの力強い加速を実現した。市街地から郊外、高速道路、ワインディングなど、さまざまなシーンにて、上質で爽快な走りを提供する。

 

ガソリンモデルは、最高出力178ps/最大トルク240Nmを発生する1.5リットル直噴VTECターボエンジンとCVTの組み合わせ。2.4リットルエンジンに匹敵する低速トルクがもたらす力強い加速と、高回転までよどみなくパワーが増大するリニアな出力特性を実現している。

 

両モデルともに、リアルタイムAWDを全タイプに設定。前後駆動力配分の最適化によりタイヤがしっかり路面を捉えることで、雪上など滑りやすい路面でも安心して走行できることを目指した。また、積雪した坂道での発進時も、後輪駆動力を増大させたことにより、安心感のある発進・加速を実現する。

 

シーンや気分に応じて走りのキャラクターを選択できるドライブモードスイッチには「SPORT」「NORMAL」「ECON」「SNOW」の4モードを搭載。国内ホンダSUV初採用となるSNOWモードは、アクセルペダルの踏み込みに対する駆動力を抑えることで、雪道など滑りやすい路面でもスムーズな発進・加速をサポートする。

 

ZR-Vは先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を標準装備。フロントワイドビューカメラは、約100度の有効水平画角を持つ広角カメラと高速画像処理チップにより、衝突軽減ブレーキ(CMBS)などにおける対象物の検知精度を高めている。また、前後バンパーに4か所ずつ設けられたソナーセンサーは、近距離における外壁やガラスなどを高い精度で検知し、踏み間違いなどによる誤発進の抑制や衝突の回避に貢献。さらにリアバンパーに内蔵されたレーダーで、車両の後側方25m以内に接近する車両を検知し、斜め後ろにいるクルマの存在をドアミラーのインジケーターで知らせる、ブラインドスポットインフォメーションを標準装備している。

 

…ホンダの国内向けSUVではヴェゼルCR-Vの中間に位置するZR-V。車格の近いところではカローラクロスやMX-30、エクリプスクロス、クロストレックと競合すると思われるけど、各メーカーの主力車種も揃う激戦区といえるクロスオーバーSUV市場においてZR-Vがどこまで競合車種のシェアに割って入り込むかはもちろんのこと、同じホンダ車のヴェゼルCR-Vからの乗り換え需要も如何に掘り起こせるかも気になるところでもあるだけに、来年4月の正式発売までにどれだけの受注予約が入るのだろう。