正臣のガレーヂ日記

プライベートな日記から新型車の一言レビュー、時事ネタまで他愛なく書いております。

「あの車、どう?」~第339回~

今回のニューモデル紹介は、日産の主力中型ワンボックス・新型セレナを紹介したい。

 

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2014年以来8年ぶりのモデルチェンジにより第6世代となった今度の新型は、歴代セレナのDNAであり長所でもある、「BIG(広くて)」、「EASY(使い勝手がよくて)」、「FUN(快適で楽しい)」をさらに磨き上げ、日産が持つ最先端テクノロジーを加えたのが、新型セレナの姿だ。

 

先代セレナのメリットである広々した車内空間や多彩なシートアレンジはそのままに、マルチコンソールの使い勝手改善し、8人乗りe-POWERを設定(先代e-POWERは7人乗りのみだった)したほか、ヘッドアップディスプレイを装備し、プロパイロットパーキング、リモートパーキングも備え、極めつけはLUXIONにプロパイロット2.0を設定。プロパイロット2.0の設定は『スカイライン』、『アリア』に続く3モデル目だ。コネクティッドを介して「乗る前エアコン」も可能、室内の広さはそのままに、デュアルバックドアのサイズを修正するなど、使い勝手も大幅に改善されている。

 

新型セレナは、先代セレナと同様に、2.0リットルガソリン車には2WDと4WD、e-POWERは2WDのみとなっている。グレード構成は、5ナンバー車の「X」と「XV」、3ナンバー車の「ハイウェイスター」「LXYON(ルキシオン)」だ。ボディサイズは全長4765mm×全幅1715mm×全高1885mmで、ホイールベースは2870mm、先代セレナとほぼ同じサイズ感だ。

 

先代よりも先進的に進化したフロントデザインが印象的だ。横基調のクロムバーでVモーショングリルを形成しており、上の3段には、ヘッドランプのアウターレンズが仕込まれていることで、昼間は非常に大きなVモーションとなり、夜間にはLEDランプが縦に光る。ヘッドライトからウィンドウライン下を通ってリアでキックアップする長いシュプールラインは、先代から受け継いだセレナの特徴だ。セレナのDNAを受け継ぎつつ、迫力と先進感、すっきり感に溢れたエクステリアに仕上がっている。

 

インテリアも未来感に溢れている。『ノート/ノートオーラ』、アリアなど、昨今の日産車で採用されているメーターディスプレイとセンターディスプレイとを一体化した「モノリス」が採用されているほか、ボタン式の電制シフトを日産車として初採用。操作感はスマホタッチパッドのようで非常に馴染みやすい。

 

今回のセレナは女性がターゲットユーザー。アンケート調査によって、女性はスイッチ類が多いことを敬遠しがちだと知り、インターフェイスのスイッチをできるだけ減らしたとのことだが、エアコンの温度操作ダイヤルは、物理ダイヤルが残されており、使い勝手と安全性もしっかり考慮されている。

 

搭載されるパワートレーンは、先代モデルから16%最大出力がアップしたe-POWER専用の新型1.4リットル直3エンジン(最高出力72kW/最大トルク123Nm)と、出力が20%アップ(120kW/315Nm)したEM57モーターが組み合わされたe-POWERと、先代モデルから引き継いだ2.0リットルの直4ガソリンエンジン(最高出力110kw/最大トルク200Nm)の2機種が用意される。

 

…8年ぶりのモデルチェンジで第6世代へと進化を遂げた新型セレナ。今年は直接競合するノア/ヴォクシーやステップワゴンも新型にモデルチェンジされたことから、国産中型ワンボックスの「御三家」が揃って新型に移行した格好となる。先発のノア/ヴォクシーやステップワゴンが車幅を全車3ナンバー幅とした一方、新型セレナは敢えて5ナンバー幅を通したことが販売面でどのように反映されるか、その点は大いに気になるところではある。

 

先代モデルがモデルチェンジ直前までコンスタントに売れただけに、国産ワンボックスでで渋滞シーン以外での走行中の手放し運転を初めて可能にした「プロパイロット2.0」という大きな目玉技術を搭載した新型セレナが、中型ワンボックス「御三家」の中でいかに存在感を見せつけられるか、今後の展開に期待したいところだ。