正臣のガレーヂ日記

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天皇誕生日にふと思う

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 今日83歳の誕生日を迎えられた天皇陛下は、皇居・宮殿での記者会見でこの1年を振り返り、様々な思いを語られた。

 

天皇陛下は8月8日に自身の「象徴としての務め」について、譲位への想いを含めたお気持ちをビデオメッセージを通して述べられたことに関して、9月に行われた世論調査で譲位に賛同する意見が8割以上*1に上ったことを受け、「多くの人々が耳を傾け、各々(おのおの)の立場で親身に考えてくれていることに、深く感謝しています」と述べられた。

 

先のビデオメッセージによるお言葉を受け、政府も今秋から譲位や公務の負担軽減に向けての有識者会議を進めている。…ただ、有識者会議や専門家によるヒアリングに参加されたのが安倍内閣と親交の深い専門家が中心となった人選で、譲位についても政府は一代限りの特例法として進めたいという思惑があるようだ。

 

しかし陛下は先のビデオメッセージで「これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、象徴天皇の務めが常に途切れることなく安定的に続くことを念じる」と述べられていることから、陛下は現憲法下での国民の目線に立った皇室の安定的継続のためにも、皇室典範の改定による恒久的制度としての譲位を望んでいるといえるだろう。

 

陛下は東日本大震災から5年を迎えた今年も、大きく被災した福島・宮城・岩手の3県を訪れ、復興状況を視察し、住民の声に親身になって耳を傾けた。また、今年4月の熊本地震でも被災地に赴いた印象は、「被害の大きさに胸を痛めるとともに、皆が協力し合って困難を乗り越えようと取り組んでいる姿に、心を打たれました」 と語られた。

 

…先のお言葉でも「時として人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切」と述べられただけに、現憲法下での国民の目線に立った「象徴としての活動」を通して国民と苦楽を共にする思いに応えられるよう、国民の一人一人が何らかの動きを見せる必要があるといっても決して過言ではないと思う。

*1:内7割が皇室典範の改定による恒久的制度化を希望