13日午前1時ごろ、東京都世田谷区中町の警視庁玉川署内で、傷害事件で現行犯逮捕された男が同署刑事組織犯罪対策課の巡査部長(35)の拳銃を奪い、2発を発砲した。巡査部長の左腕を1発が貫通し、けがを負った。近くにいた署員(32)が男を取り押さえ、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
同署によると、逮捕されたのは住所不定、無職の男性(43)で、容疑を認めている。
男性は同署2階で傷害容疑の取り調べ中に暴れ、手錠と腰縄をされ、留置場に移送される途中だった。
署員6人が左右と後ろを囲むようにして同行。取調室を出て約5メートル歩いたところでもみ合いになり、右側にいた巡査部長の腰にあったホルスターのボタンを外し、拳銃を奪った。拳銃には銃弾5発が入っていたという。
…護送・拘束中の容疑者が警察署内で暴れ、刑事の拳銃を強奪しようとするという、昭和の刑事ドラマのようなシチュエーションが現実に間近で起きるとは、周囲にいた警察官も突然の事態に驚いたのではないか。また、同様の事件が再び発生した際に備え、警察官の拳銃使用に関する具体的なガイドラインを見直す必要がありそうに思える。
