11日午前5時7分ごろ、東海地方を中心に広い範囲で地震があり、静岡県伊豆市や焼津市などで震度6弱の揺れを観測した。気象庁の観測によると、震源地は同県御前崎市の北東沖約35キロの駿河湾で、震源の深さは約23キロ、地震の規模(マグニチュード=M)は6.5と推定される。けが人は静岡県81人、愛知県3人、神奈川県2人、東京都1人の計87人。
気象庁は地震観測データの推移を監視する「東海地震観測情報」を初めて発表し、午前8時から東海地震の判定会委員打ち合わせ会を開催。その結果、「想定される東海地震に結び付くものではない」と判断した。
同庁は地震探知から3.8秒後には、緊急地震速報を発表した。
静岡県と伊豆諸島に一時、津波注意報が出され、同県御前崎市で最大40センチ、焼津市で同30センチの津波を観測した。震度1以上の余震も午前中続いた。
静岡県によると、県内では落下物が頭に当たるなどし、焼津市の女性(43)と牧之原市の女性(59)が骨折の重傷。また、愛知県でも豊田市で女性(89)が腕を骨折するなどした。
…静岡ではちょうど台風9号も接近している最中と言うこともあり、土砂崩れなどの2次災害が発生する可能性も考えられる。また、牧之原市の東名高速道路では路肩が崩落し、同線の伊東〜浜松間が上下線とも通行止めとなっている。NEXCO中日本によると復旧の目途が現段階では立たない状態で、お盆休みの帰省ラッシュを前にしての地震による道路の崩落により、周辺道路をはじめとした交通網の更なる混乱が予測される事態にあるようだ。