今日は62年目の終戦記念日。全国各地で戦没者の追悼式典などが催された。
…昭和7年の満州*1への関東軍*2による軍事侵攻に端を発した戦争は昭和12年の日華事変(日中戦争)や昭和16年の太平洋戦争へと発展し、更に激しく凄まじいものとなった。
真珠湾攻撃時までは日本に有利に動いていたかに見えたが、翌年のミッドウェー海戦を境に戦況は一転アメリカの強大且つ圧倒的な軍事力に歯が立たなくなり、東京や大阪をはじめとする主要都市は焼夷弾による大規模な空爆により焦土と化し、沖縄や硫黄島は壮絶な激戦の地に、そして広島と長崎に投下された2発の原子爆弾…。そして62年前の今日、昭和天皇の玉音放送により終結したこの戦争で国家のためにその命を懸けて戦った兵士のみならず、戦争に直接関係ない多くの一般市民も犠牲となった。
…「欧米列強国の脅威に対する祖国自衛とアジア圏の解放」という大義名分の下で戦争へと進んだ当時の日本が、「テロリズムの脅威に対する戦い」という大義名分の下でイラクを侵攻し、いまだその混沌にあえぐ現在のアメリカと重なって見えるかは決して定かではない。
いくら大義名分があったとしても所詮は愚かな戦争を正当化するきれいごとにしか過ぎないし、戦地を飛び交う銃弾が混沌を撃ち抜く希望になるとは限らない。…いずれにしても国家の身勝手から発する戦争で苦しむのは罪のない一般市民ばかりで、破壊と憎悪しか残らない。
