正臣のガレーヂ日記

プライベートな日記から新型車の一言レビュー、時事ネタまで他愛なく書いております。

安倍総理、唐突な辞意表明に思う

安倍晋三総理大臣は28日、持病の悪化で辞任する意向を固め、午後5時から首相官邸で開かれた記者会見の席で正式に表明した。

 

www.asahi.com

2012年12月の衆院総選挙に勝って、民主党から政権を奪還してから7年8カ月…、憲政史上最長となっていた第2次安倍政権の余りにも唐突な幕引きに、政界のみならず日本中が驚いた。

 

安倍総理大臣は今月17日と24日に慶応大学病院を受診していて、'07年の第1次政権時に辞職した際に持病の潰瘍性大腸炎を公表していて、与党内から健康を不安視する声が広がっていたという。

 

'12年に第2次政権を発足させてから7年8カ月の間に、大幅な金融緩和を主軸とする経済政策「アベノミクス」を推進。…日経平均株価は就任当初から3倍近く上昇し、有効求人倍率なども改善させるなどの成果を上げたが、その効果が経済力のある大企業ばかりに集中するとともに、消費税の増税に伴う国民の間での経済格差の拡大という副作用が大きく生じた。また、集団的自衛権の行使を可能とした安全保障法制や特定秘密保護法共謀罪の成立を巡っては大きな物議を呼んだ。

 

その一方で自身や妻・昭恵氏の関与が追及された森友・加計学園問題をはじめ、公文書の改ざんや統計の偽装、西日本豪雨下での懇親会開催、大手広告代理店との癒着による税金の中抜きなどの問題も相次ぎ、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症への対策を巡っても批判の声が上がり、長期政権における弊害も指摘された。

 

安倍総理大臣は記者会見の席上で「私から次期総裁選に影響力を行使しようとは思わない」と語り、後任の総裁についても「もう執行部にお任せしている」と語るにとどまり、「後任の総裁が決まるまでは総裁・総理大臣の職務に尽くしたい」とも語った。

 

…7年8カ月にも及ぶ第2時安倍政権を巡っては、何かと意見の分かれる政権運営だったというのが正直なところだけど、安倍総理自身の大きな政策目標だった憲法改定をはじめ、まだやり残したことも多々あったといえるだろう。

 

しかし国民間の経済格差の拡大や「政権の私物化」問題、更には新型コロナウイルス(COVID-19)感染症への対応など、安倍総理にはそれらに対する総理大臣としての責務を多くの国民が納得のゆくカタチで果たして欲しかった。

 

どんな人物が安倍総理の後を受けて、次期総理大臣の座に就くのかは定かではないけど、少なくとも個人的にはより国民の視点に立ち、いち公人としての責務を忠実に全う出来る見識のある人物に次なる政権を委ねたい。